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Thursday, October 3, 2013

「あまちゃん」 第3週「おら、友だちができた!」



この週は濃いです。


(第13話)

春子が家出したときの話。まぁ、ここから春子が夏ばっばに「駄々をこねる」わけですね。落書きのある灯台もこの回から登場。「(東京なんて)そんなにいいもんじゃないよ」とは、春子のひとりごと。その直後に、駅前でアキちゃんとユイちゃんの会話。


アキちゃん「こっちで暮らすことになったの。」
ユイちゃん「じゃあ、東京、遊びに行けなくなっちゃったね。」
アキちゃん「あ、そっか。ごめん。」
ユイちゃん「平気。ユイのほうがアキちゃんより東京のこと詳しいみたいだし。」

ユイちゃんの言う「詳しい」は、ガイドブック的な情報ですよね。もちろん、ユイちゃん自身もそれに気づいてはいるのだろうけど。ちなみに、アキちゃんの北高の制服と自転車は大吉が買ってあげたらしい。こういうところは妙に気が利くというか、意外と外堀から埋めていくのが上手いというかw


(第14話)

ヒロシとアキちゃん、そして、海女クラブのみなさん。


ヒロシ「海女って、難しいんですね。」
弥生「いや、簡単だ。」
美寿々「まぁ、誰でもいきなり獲れるもんじゃねえが、アキの場合はちょっとひどすぎるなあ。運動神経が鈍いんでねえが。」
ヒロシ「獲れないのに、なんで自分から・・・」
弥生「そりゃ、おめえ、乙女心だべ。」(ここ、裏声)
美寿々「いいとこ見せてえんだべ。」
弥生「どうせしゃっこい海さ潜るなら、若くてかっこいいメンズのために潜ったほうがええ。」


ここは倖田來未からクレームは来てないらしいw(第38話の例のヤツはDVDでカットされたらしいですね) でも、このあと、アキちゃんが海で溺れかけて、夏ばっばの雷が落ちます。


夏ばっば「おめえみたいなあまちゃんには百年早え。」


これがアキちゃんにとっての最初の壁ですね。


(第15話)

K3NSP合同サミットの開催。


大吉「誰だ!? ここに琥珀そばって書いたの!?」


このときの勉さんが子どもみたいで可愛らしい。吉田副駅長の「何も言えねえ」もこのとき。リアスでは春子とヒロシの会話。ヒロシがアキちゃんのことが好きであると春子にバレバレ。そこにアキちゃんが来て、ナレーション。


「このまま誰も入ってこなければ、あるいは恋が芽生えたかもしれません。誰も来なければ。」


まぁ、いつものメンバーがたくさん来るわけですがw ヒロシはアキちゃんとは縁がなかったですよね。東京編の上野駅で別れるシーンもそんな構図で撮られてました。(第100話)


でも、そんなヒロシがいなかったらユイちゃんもアキちゃんも有名にならなかったわけで。この回でもミスコンのことを口にしたのはヒロシですしね。ヒロシとユイちゃんは北三陸のなかではアウトサイダーっぽい立ち位置ですが、でも、地域の活性化にはそういったアウトサイダーは絶対に必要ってことなのかも。


「去る者は追わず、来る者は拒まず。」


そんなわけで、夏ばっばが何度も口にするこの言葉は、田舎の人たちが持っている閉鎖性やメンタリティに対するメッセージという気もします。


(第16話)

OP前。


ユイちゃん「なに、これ?」
アキちゃん「ミス北鉄だって。」
ユイちゃん「ださっ。行こう。」


・・・と、ユイちゃんはこの時点ではミス北鉄に興味ナシ。そして、ユイちゃんの家へ「お呼ばれ」して、足立先生と春子の話を少し。


ユイちゃん「写真ないの?」
足立先生「そう思ってねえ、卒業アルバム探したんだけど、考えてみたらねえ、天野、卒業のときには学校にいなかったんだよ。」
アキちゃん「あぁ・・・」
ユイちゃん「中退したの、アキちゃんの・・・」
アキちゃん「そうみたい。」
ユイちゃん「へぇ、かっこいい。」
アキちゃん「かっこいいかな?」


別に伏線でも何でもないのですが、でも、その後、グレることを考えるとちょっと意味深ですね。ユイちゃんは春子と実によく似たキャラクターではあるんですが、度胸という点ではまったく違うんですよね。むしろ、度胸はアキちゃんのほうが持っている。その証拠に、ギスギスした雰囲気の足立家でも、きちんとステーキを食べきりましたw


(第17話)


アキちゃん「なんで、そんなに東京にこだわるの?」


アキちゃんとユイちゃんが東京の話をする。


アキちゃん「わざわざ東京行かなくても、ネット使えば欲しいものたいてい買えるし、もう、東京も田舎も変わんないって感じがするけど。」


これは東京を知ってないと言えないことですよね。だから、ユイちゃんが少し苛立つのも無理はない。


ユイちゃん「ネット使えば欲しいものが買えるとか、田舎も東京も変わんないとか、わたしは言えない。そんなの、田舎者の負け惜しみだもん。自然がいいとか、海がきれいとか、東京から来た人が言うのはわかる。でも、わたしは言えない。だったら、都会が好き、わたしは。ビルが好き、地下鉄が好き、ネットカフェが好き。行ったことないけど。だから、行きたい。この目で見たい。」


そして、「アイドルになりたーい!」。駅のホームからトンネルに向かって。ここはものすごく重要な場所ですよね。そして、ユイちゃんはヒロシが観光協会に勤めるようになったので、そのしがらみからミス北鉄に出ることに。


ユイちゃん「まあ、やるからにはグランプリ狙うけど。」


夜に春子の隠し部屋が登場。


(第18話)

北三陸秋祭り。


アキちゃん「ユイちゃんの山車はまだ?」
ヒロシ「ああ、こっちに向かってる。」
アキちゃん「もっと近くで見でえ。もっと近くで見でえな。」


そして、山車から登場するユイちゃん。ここのくだり、何度見ても面白いw そんなユイちゃんに触発されて、アキちゃんは海に潜らせてほしいと夏ばっばに懇願することに。ここでかつ枝さんの息子さんの話も。


夏ばっば「いいが、アキ。おめがウニ一個獲れても獲れなくても、たった500円の違いしかねえんだ。そのたった500円のために、おめ、あやうく命落とすとこだったんだぞ。」
アキちゃん「ごめんなさい。」
夏ばっば「たった500円と引き替えに命を奪うのが海だ。甘く見るんでねえ。」
アキちゃん「ごめんなさい。」
夏ばっば「残された人間のつらさ、考えろ。」


こうしてアキちゃんは最初の壁を乗り越えて、ウニを獲るという次の目標へ。そして、ヒビキさんが観光協会でユイちゃんの動画をアップして怒濤の第4週へ。


(第3週の感想)

第3週から物語が加速していきますね。重要なモチーフとなるトンネルも出てきますし、アイドルというドラマのテーマがクローズアップされていくのもこの週から。そして、「バガみでえな感じ」もw


過去の春子と現在のユイちゃんをダブらせつつ、アキちゃんがそのふたつを行ったり来たりするという展開は面白いですね。もちろん、その二つがまったく同じではなくて、それぞれに違う軌跡を描いていくというのも興味深いです。ずっと先になりますが、「腫れ物」としての先輩である春子がユイちゃんを支えるわけですから、この二人の配置というのはドラマのひとつの骨格となっているのでしょう。